早起きのボクだが、このごろすっかり日が長くなった。
毎朝、ダウの終値を確認する。これで日本株の動きがほぼ決まるのだ。冬の間はニューヨーク証券取引所が終わるのが朝6時だが、この時期になると取引終了が5時になるので、サマータイムが始まったなとわかる。
サマータイムとは、日が長い時期に一日の活動を1時間早く始めること。実際には時計の針を一斉に1時間進めるので、時刻は普段通りだが、仕事の始まりなどがすべて1時間手前にずれる。
先進国でサマータイムがないのは日本だけ。過去に導入を試みたことがあるが、結局根づかなかった。日本ではサマータイムの意味がなかなか理解されない。
明るくなったら起きて活動し、夜はその分早く寝るので、省エネ効果があるといわれる。しかし、それは副次的効果であり、市民にとってのサマータイムのメリットは別のところにあると思う。
夏場は朝起きたらすでに明るく、仕事が終わってもまだ明るい。つまり昼間の真ん中に仕事の時間が陣取っていて、自分の時間が前後に泣き別れになっているわけだ。これはもったいないので、労働を前にずらしてまとまった自由時間を確保、日の高いうちに仕事を終えてたっぷり遊びましょ、というのがサマータイムの発想だ。遊び主体で考えればその真意がわかるはずだ。
当然、1時間早く仕事を始めたら1時間早く終わるのが世界の常識だが、常識が通用しないのが日本とかいう国。1時間早く仕事を始めたら1時間長く働くのが日本人。
遊びは罪悪という観念しかないから、明るいうちに帰る人はまっとうな社会人とは認められない。たっぷり遊ぶどころか、ますますたっぷり残業するだけ。スキあらば働こうとするキチガイの多い国ではうまくいかないのである。
政府はCO2削減のためにサマータイムを導入したがっているはず(ほんとは「遊ぶ時間」確保のためにやるべきなのだが)。今年もそういう議論が出てくると思うが、だめだろうね。遊びたがってる人がいないもの。
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