このサイトはテキストエディタでHTMLタグを手入力して作っている。ブログ全盛時代にあって伝統的職人芸による手作りサイトである。
HTMLとはタグを使って文字や画像をレイアウトするための規則。むかしむかしホームページを作るにはこのHTML文法を憶えなければならなかった。プログラム言語よりは遥かにやさしいが、それでも習得にはそこそこの手間と時間がかかる。これが個人の日記公開のハードルになっていた。
しかし、ブログサービスの出現でその壁がなくなった。文章と画像を用意するだけ、デザインは出来合いのパーツを組み合わせるだけ。小学生でも簡単に自分のページが作れるようになり、なだれを打ってブログが急増。更新も簡単で、ケータイを使って一日に何度も更新する人まで現れた。
もともとHTMLが書けない人のためのサービス、自転車に乗れない子どものための補助輪だったブログがいまや伝統的なサイトを凌駕する存在。
物ごとが一般に普及するには操作性、ユーザインタフェースが大切だという見本である。
ところで、手作りサイトの庵では、記事を更新する作業はこうなる。前の記事のレイアウト部分をコピーし、日付・タイトル・本文などを書き換え、前の記事とのリンクをつなげ、目次にタイトルを追加する…。
むずかしい作業ではないが、めんどくさいし、リンク切れなどのミスも出やすい。年初に庵の構造を一新(構造が複雑化)してからは更新作業に10分近くかかるようになった。
そこでうちもブログ並みの自動化を考えた。Excelのマクロ言語(VBA)を使い、一連の更新作業をボタン一つで実行させる。ようするに手作業でやっていたテキスト書き換えをプログラムにやらせようというもの。
1月から暇を見つけてプログラムを書き、6割方できたところでパソコンが故障してプログラム全滅。しょうがないなぁと最初から作り直したら、2度めのパソコン故障でふたたび消滅。
3度めを作る予定はない。そんなことして遊んでる場合じゃないという天のお告げか?
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