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世捨て人の  
  人を使わず人に使われない人生めざして
 
  チャールズAZMA  


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通称:チャールズAZMA
真性の中年世捨て人。
極力働かず趣味に生きる 反大衆・脱常識の人生。
節約生活・シンプルライフ実践。
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ベーシックインカムが生む文化 2010-03-29 Charles


最近、しばしば目にするベーシックインカム。これに触れないわけにはいかないだろう。

ベーシックインカムとは、生きていくために最低必要な現金、たとえば月5万円とか10万円を国民全員に支給する社会保障制度。

これにより働かなくても最低限の生活ができるので、労働意欲が低下するとか、ナマケモノゆるすまじといった議論になりやすい。
庵主はそういう下衆(げす)な発想には興味がないので、もっと文化的な側面を考えてみたい。

もしベーシックインカムが実現し、最低の生活が保障されたら、ボクはどうするか。
たぶん自分の時間の一部をさいて、サイトのコンテンツの充実をはかるだろう。新しく旅や史跡めぐりのサイトを立ち上げる。Excel&VBAの講座を立ち上げる。また、オンラインソフトを開発して公開するだろう。

つまり社会から受けた恩恵を、ネットを通じて還元しようとする。意外に思うかもしれないが、自分にしかできないことをみんなのためにやる、これは人として自然な行動である。

いまのボクがそこまでやらないのもこれまた当然。そんなことをしていたら飢え死にしてしまうがな。

社会から一方的に搾取されるだけ、何ひとつ恩恵を受けていない以上、社会に貢献しようなんて気にならないのは当然である。
それでも 『世捨て人の庵』 という娯楽を無償で提供しているが、趣味は他にもたくさんあるし、生活費も稼がねばならない。はっきり言ってやってられないというのが本音だ。
しかし、生活が保障されるとなれば、話は別である。

ボクだけではない。個人サイト運営者の一部は仕事をやめてコンテンツ制作に専念するだろう。そうなれば、Webサイトの質の向上が期待できる。

世の中には、音楽、文学、芸術の才能があるのに、あるいは学位を持ち、深い専門知識があるのに、それを生かした仕事でメシが食えない人がたくさんいる。
もし彼らが生活のための労働から解放され、その能力をボランティアで提供してくれるなら、芸術や文化のレベルが向上する可能性がある。

芸術の才のある人は毎日美術館めぐりをすればよい。その中からいい作品が生まれるかもしれない。
食うや食わずの生活、残業で仕事漬けの生活から芸術は生まれない。西行だってお布施で生活できたからこそ名歌が詠めたのである。

もし彼らが日銭を得るためにルーチンワークで時間をつぶし、組織の歯車になるとすれば、社会に一体なんのメリットがあるだろう。
それよりも、彼らの生活を保障する代わりに、その才能をみんなで共有したほうがおもしろい社会になるはずだ。

じゃ、一体だれが働くのかって?
才能のない人が働くのである。
と言うと怒る人もいるので、もう少しオブラートに包むと、いい生活をしたい人、立身出世をめざす人、仕事以外にやることがない人、クリエイティブでない人、閑居して不善をなす人・・・、こういう人たちは働くほうがいい。
幸いこの手のタイプは無尽蔵にいるので(?)、労働力が不足する心配はない。悪しき教育の成果である。

ベーシックインカムを導入すればどうなるかは、やってみなければわからない。やってみた国はまだない。
ボクが生きているうちに日本で実現する可能性はまずない。ここは勤労至上主義国だからナ。



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