前のコラム 庵ホーム ほぼ世捨て人もくじ 次のコラム

  ほぼ世捨て人/2003年4月

男女のサタも金次第

  〜 金の切れ目は男女の切れ目 〜

ほぼ世捨て人もくじ


 テーマは、女は金で釣れるか。こういう話の場合、すべて一般論であることは言うまでもない。

● 金で女を釣ろうとする男

 以前見たニュースによると、全国行脚して200人の少女を買春した東大医学部卒の男がタイホされたという。行為のみだと5万円、写真撮影は7万円、ビデオ撮影だと13万円、などと細かく価格設定しており、非常に良心的な、いや悪質な犯行である。

 気になるのは、この手の事件ではマスコミも警察も常に少女を被害者と呼ぶことだ。金欲しさに自分の意志で売春した女を被害者と呼ぶのはおかしい。しっかりと料金表(?)を確認して売春したわけだから、まぎれもない加害者である。

 人類最古の職業と言われる売春。現在は援助交際と名を変えたが、もちろん同じもの。昨日、バイクで走っていたら目の前のトラックに「援助交際撲滅運動実施中」と書いたステッカーが…。「援助交際は売春です」、その後に「援助をもらわずに遊ぼう」と書いてあった。確かにまちがいではないと思うが…。

 男女の仲は恋人時代から金と無縁ではない。男はデートで飲み食い代を払う、遊興費を払う。プレゼントを買い与える。ありとあらゆる機会にお金で女を釣ろうとする。女は男の経済力に恋をする?

 最近よく耳にする毛皮デート商法はこっけいだ。毛皮業者と若い女がグルになって若者を誘う。女が毛皮を欲しがるそぶりを見せると(決して買ってとは言わない)、男は何十万円もはたいて買い与えるのである。お金で女の心を買おうとするわけだ。自分が金づるであることに気づかない男のおろかしさが信じられん。しかし、これが世の常なのだ。

 つき合っている彼女がいるキミ、これから結婚しようというキミ。自分は金づるでないかと疑ったことはあるかな。彼女に簡単なチェックをしてみよう。デート代をすべて割りカンにしようと提案してみる。あるいは結婚したら自分の生活費は自分で稼げと言ってみよう。「アタシのこと愛してないのね」と言って去っていけば、彼女は金が目当てだ(少なくとも目当ての一つだ)ということになる。95%は去っていくだろうね。

 女はお金を求める動物。男はそれに気づかない動物らしい。

 世間には男がお金を払うのは当然と思っている女が多い。そんな話を聞くたびに、この売春婦め、と以前は思ったが、よく考えたら男女の関係はすべて買春・売春だということに気づいた。

● 金を期待される男

 女にとって結婚は長期の売春契約と見ることができる。不特定多数の客をとれば売春。生涯一人の客を相手にすれば結婚だ。どちらもお金抜きでは成り立たない。いずれにしろ、男は金づると考えられている。

 結婚式のスピーチでは3つの袋が大切だと説く。お袋、堪忍袋、金玉袋…じゃなかった、給料袋だ。男が給料を持ってこないと結婚生活は成り立たないと言っているのである。

 男の役目を端的に表した言葉に「うだつが上がらない」というのがある。「うだつ」とは「うだち(小屋根をつけた袖壁)」がなまったもの。装飾用の屋根を高く作るだけの経済力がないという意味。男に対して使う形容であり、「うだつの上がらない女」とは言わない。

 女には「玉の輿に乗る」という形容がある。玉の輿とは「(特に女が結婚などによって得る)富貴な身分」(広辞苑)のこと。男は決して玉の輿には乗らない。  つづき

 一般に、夫婦やカップルは男の方が年上なのも経済力優先からくる必然的な結果である。さらに男は早めに死して、妻に遺産と保険金と遺族年金を残す。死んだあとまで面倒を見るのである。

 結婚することで男は出費し、女は金を得る。金の流れは常に「男→女」だ。女は常に男にお金を期待するのである。女性が意識するしないに関わらずだ。

 古今東西、結婚のプロポーズは男が女にするものと相場が決まっているが、その理由もよくわかる。プロポーズとはメリットを提示することである。「オレと結婚しよう」というのは、オレと結婚すれば幸せにするよ、楽をさせてあげる、いい暮らしができるぜ、という意味が言外にある。女のプロポーズにはこれがない。「ねえアンタ、アタシを養ってみない?」。これではメリットの提示にならないのである。

 女は優雅な都会暮らしを好む。男は「田舎で自給自足しよう」とか「豊かな自然の中にログハウスを建てて…」などとプロポーズするとまず失敗する。一般に女は自然(nature)に興味がない。男はロマンを求めるが、女はもっと現実的な動物なのだ。田舎の女はさっさと都会に出てマンション暮らし。田舎に残るのは男ばかりだ。

● 金で買える女

 お金のある男は、金で自由になるような女を探す。女は自分を養うバカな男を探す。両者の利害がぴったり合ったのがあの事件だ。日本人の男が公金14億円を横領してチリ人妻・アニータに貢いだお話。これほどわかりやすい事件はない。何の説明もいらない。どの夫婦も基本的にこれと大同小異だろう。アナタの家庭にもミニ・アニータがいるのではないか?

 例外的に、お金に不自由しない女性は金以外の目的で男を選ぶことがある。レストランのアルバイターと浮気した松田聖子。収入のないミュージシャンと結婚した松坂慶子。しがないADと結婚した松居直美。無名の俳優と結婚した松本明子。マネージャーと結婚した松原のぶえ。いずれも“松”がつくのは偶然か。

 女の人生を語るとき、すぐ頭に浮かぶのがオノ・ヨーコだ。彼女の人生は、女性として考えうる最高の人生ではないだろうか。

 ヨーコは前衛芸術家や事業家として活動するが、どちらもぱっとしない。彼女が手がけた事業でもっとも成功したのは“ジョン・レノンとの結婚”という事業だろう。これで労せずして一躍大きな富と世界的な名声を得ることになる。

 後に不幸にもジョンは凶弾に倒れるが、ヨーコは莫大な遺産や著作権料、名声と息子を受け継ぐ(もしジョンが生存し、離婚でもしたら相続額は激減したはず)。

 好きな作品を作り、好きなことを言い、働かなくても食べていける悠々自適の人生。ジョンがイマジンならヨーコはヒマジンだろう。なんて言ったら怒られるか。

 さて、テーマに戻る。金で女は釣れるか。答えは明らかだ。45年の人生をかけて断言する。女はお金で釣れる。それもヒジョーによく釣れる。もちろん一般論だが。

 女の愛はお金で買える! そうは思いたくないが、現実はそうなっている。

 ボク自身は貧乏なのでお金で女を釣ったことはない。そのせいか女性とは縁がない。どこかにお金で買えない女はいないかネ。


結婚=終身保障型の売春

前のコラム 庵ホーム ほぼ世捨て人もくじ ページ先頭 次のコラム
Copyright(C) 2005. AZMA

inserted by FC2 system