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 撮影機材とソフト 


挿し絵(5KB)

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 使用した機材を紹介しながらモノに関するこだわりを語る。

 道具にこだわることは趣味の大きな楽しみの一つである。ただ、カメラファンと写真ファンのどちらだと聞かれれば、ボクは写真ファンだろう。金をかけずに楽しむ主義なので、金にあかせて高価なカメラを買い漁ったり新製品が出るたびに買い換えるという趣味はない。画質がよくて安くて長く使えるカメラが1台あればそれで充分だ。ここにはあっと驚く高級品や最新機種は登場しない。

 ここに挙げるカメラ、レンズ、フィルムスキャナ…、なぜかニコン製品が多いが、決してニコン党というわけではない。その時々で画質がよくて安くて信頼できるものを選んだらたまたまニコン製品が揃ったということ。いま買うなら別メーカーの製品を選ぶかもしれない。ブランド名や舶来品にこだわる嗜好はさらさらない。撮影機材は性能とコストパフォーマンス、実用性にこだわって選んでいる。





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デジタルカメラ機材



 2000年にデジタルカメラに乗り換えて以来、写真はもっぱらデジカメを使っている。デジカメの最大の長所は誰がなんと言おうとフィルム代がかからないことだ。失敗を気にせずバシャバシャ(いや、ピーピーか)撮れる。軽くてコンパクト、撮った写真をパソコンに取り込みやすい、といった使い勝手よりも経済効果の方がボクには大きい。画質に関していえば、ディスプレイ上で鑑賞する限りは銀塩と比べて遜色ない。

 欠点は、まずボケないこと。望遠端で絞りを開けても背景のボケは楽しめない。よく言えば天然のパンフォーカス。CCDの宿命でシャッター速度が遅くなると画質が低下し、夕景・夜景ではザラついた画像になる。ボディが軽くて安っぽくて高級感に欠ける。銀塩一眼レフのズシリとした重さ、モノを所有する喜び、といったものはやや後退。現在主流のデジカメは、銀塩で言えばズーム付きコンパクトなのだから致し方ないだろう。

 その他、パソコン接続キット(パソコンに画像を送るしかけ)、メモリカード、充電式電池などを買い揃えなければならない。意外に初期費用がかさむのも難点。


 デジタルカメラ

Nikon COOLPIX950

COOLPIX950(8KB)
COOLPIX950

 デジカメ選びの条件。もちろん画質がよくて安いことだが、画質以外では次の条件をつけた。(1)絶対にズーム付き(当時は単焦点も多かった)。(2)絞り、シャッター速度が選べる。(3)カメラメーカーの製品。(4)値崩れしている。画素数にはこだわらない。

 COOLPIX950、211万画素、定価125,000円。当時は後継機COOLPIX990(334万画素、同価格)の全盛期。211万画素はすでに時代遅れで充分値崩れしていた。2000年9月、ネット通販で56,590円で購入。

 1/2インチCCD。38〜115mm3倍光学ズーム(35mm判換算)。プログラム・絞り優先・シャッター優先オート。露出補正-2〜+2EV、1/3EVステップと露出機能は十分。マニュアルホワイトバランス。感度はISO80相当と低い。重さ350g(電池別)。

 17インチディスプレイで鑑賞するという用途限定だから、画素数が多いことはあまり意味がない(画素の密度はディスプレイによって一定なのだから)。211万画素は必要にして充分だ。

 デジカメの画質は主にCCDの面積とレンズで決まる。ズーム付きコンパクトという設計では210万画素も500万画素も画質に本質的なちがいはない。今以上の高画質を求めるならレンズ交換可能な一眼レフデジカメしかない。が、今のところまだ高嶺の花だ。

 画素が多いことのデメリットもある。画像サイズが巨大化し、メモリカードを買い足す必要がある(210万画素のCOOLPIX950でさえ、付属の8MBカードに画像が8枚しか入らない)、画像の転送や表示、レタッチ作業に時間がかかる、パソコンのメモリ不足、ハードディスクの容量圧迫、CPUの処理速度不足など、画素が増えると金がかかるのである。

 950の最大画素は1,600×1,200pixだが、最近はほとんどVGAモード(640×480pix)で撮っている。VGAサイズの画像がほしい場合、このモードで撮るのが最も解像度が高くシャープに写る。理由はわからないが、1,600×1,200pixで撮って640×480pixに縮小すると甘さが出る。

 画質に大きな不満はない。COOLPIX950や990はパソコン雑誌の製品テストで画質を絶賛されることが多かったが、それほどのものでもない。インターネットで各社のデジカメ画像を比較すればわかるが、差は少ない。撮りっぱなしの画像ではむしろ負ける感じがする。派手さや誇張がなく、補色系CCDのため発色は地味。要するにぱっとしないのである。同じ補色系でもライバルのオリンパスC-2000ZOOMあたりの方が見映えがいい。その反面、Nikonは画像のポテンシャルが高いようだ。レタッチでいじくり回しても劣化が少ないタイプだろう。レタッチ次第では目の覚めるような写真が期待できる。レタッチの素材と考えるなら高画質カメラといえる。

 感度が低いので夕景・夜景主体なら他の選択肢もあっただろう(たとえば明るいレンズのついたオリンパスなど)。が、まちがった選択ではなかったと思う。今のところ買い換える予定はまったくない。5年以上は使わないと元が取れない。

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 アクセサリ
ワイドコンバータ(4KB)
WC-E63

ワイドコンバータ 0.63倍

 COOLPIX950を選択した時点でワイドコンバータも買うつもりでいた。950のワイド端は38mm(35mm判換算)。ボクの風景撮影では広角側が28mmぐらい欲しいからだ。

 COOLPIX用のワイドコンにはNikon WC-E24というローコストタイプ(定価9,800円)が先行販売されていた。その後、COOLPIX990向けに各収差を抑えたより高性能なタイプ、Nikon WC-E63が定価14,000円で新発売。2000年10月、後者の高性能タイプをネット通販で11,200円(2割引)で購入した(生産の遅れで届いたのは2ヵ月後)。COOLPIXシリーズのほとんどの機種で使えるようだ。以下はCOOLPIX950で使用した評価。

 重さ150g。焦点距離を0.63倍にする。COOLPIX950のワイド端なら24mm相当(合成F2.6)となる。レンズの胴体がファインダーの視野を覆うため、光学ファインダーは使えなくなる。

 画質は素晴らしい。元画像よりわずかに解像度は落ちるものの(必ず劣化はある)、広角として依然充分な解像度を保っている。テレ側にズームすれば28mmや35mm相当で撮ることもできる。それ以上の焦点にするなら面倒でもコンバータを外して裸で撮るべきだ。いくら高画質のコンバータとはいえ、元画像よりよくなることはありえないのだから。<右上の画像はCOOLPIX950と同じ縮尺>

テレコンバータ(5KB)
TC-E3ED

テレコンバータ 3倍

 望遠で撮るためというより、デジカメで背景をボカシた写真が撮りたくて買ったもの。Nikon TC-E3ED、定価29,000円と高価。Nikonには2倍テレコンTC-E2もあり、価格はほぼ半額(定価14,000円)。どちらにするか迷ったが、よりボケが大きいと思われる3倍をとった。2001年8月、ネット通販で23,200円(2割引)で購入。COOLPIX950でも約57,000円だから決して安い買い物ではない。高価なコンバータを買うということは950と長く付き合う(少なくとも5年以上)覚悟を決めたわけだ。が、このコンバータ、買ってからまだ2度しか使っていない。結論を言えば、この買い物は失敗だった。

 COOLPIX950のテレ端は115mm(35mm判換算)だから、345mm相当(合成F4)の望遠が実現できる。重さは260gとデジカメ並み。重量級のCOOLPIX950でも350g(電池別)だから75%に相当する。以下は950で使用した評価。

 画質は文句なし。さすがはEDレンズ、元レンズの画質劣化は少ない(ゼロではないが)。価格を考えれば当然とも言えるが。950のズームはテレ端付近で使うのが基本。少しズームアウトするとケラレるからだ。何mmまでズームアウトが可能か正確にはわからないが、合成で300mm前後ではないか。200mm望遠として使おうと思っても無理だ。

 ファインダー視野が隠れるため光学ファインダーが使えないのは前出のワイドコンと同じ。液晶モニタを見ながらということは、両手でカメラを中空に掲げての撮影となる。顔に当ててしっかりホールドすることができないので、手ブレが心配。やはり三脚を使うのが常道だろう。

 ところが、三脚に固定して手を放すと、あろうことかテレコンの重さで950のレンズ部回転機構が回転し、テレコンがお辞儀してしまうのである。“バイアグラ使用前”という感じだ。完全な設計ミスである。この焦点距離で三脚が使えないのは致命的だ。

 手持ちでだめ、三脚でだめ、どうやって使えばいいのか困っている。COOLPIX950と組み合わせて使おうと考えている人は購入前に熟考を要す。<右上の画像はCOOLPIX950と同じ縮尺>

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カードリーダ(5KB)
ImageMate

PCカードリーダ

 デスクトップパソコンの場合、デジカメで撮った画像をパソコンに取り込む方法を考えなくてはならない。いくつかの選択肢がある。デジカメの別売アクセサリのパソコン接続キットを買い、専用ケーブルと転送用ソフトを使って画像を転送するというのが一般的だろう。ちなみにCOOLPIX950のパソコン接続キットは定価9,800円。

 もうちょっと安くいかないかと検討。コンパクトフラッシュ専用のカードリーダ、SanDisk社 ImageMateをオークションで4,500円で入手した。これはパラレルポートをプリンタと共用するタイプ。Windows95用。USB接続やSCSI接続より転送速度が遅いというが、速度に不満はない。コンパクトフラッシュカードを外部記録メディアとしてフロッピィ代わりに使うことも可能になった。

 因果関係は不明だが、これをインストールしてからパソコンが不安定になった。

コンパクトフラッシュカード

 COOLPIX950の場合、付属の8MBコンパクトフラッシュカードではFINEモード、1,600×1,200pixの画像が8枚しか入らない。FINEモードで撮るなら旅のお供としては全然容量が足りない。

 デジカメとメモリカードには相性があるので、ネットで使用可能かどうかチェック。比較的割安だった64MBのコンパクトフラッシュカード、Princeton Technology社、PCF-64(オープン価格)を選択。2000年10月、ネット通販で12,800円で購入。FINEモードで約64枚撮れる。日帰り旅行なら充分間に合う。

ニッケル水素電池と充電器(8KB)
ニッケル水素電池と充電器

充電式電池 /充電器

 デジカメは信じられないほど電池を食う機械で、特に液晶モニタを表示しているとあっという間に消耗する。アルカリ乾電池なんぞ使っていてはランニングコストが大変。充電式電池は必需品だ。同じ充電式でも通常のニカド電池ではまだ頼りない。より強力なニッケル水素電池で、かつ容量の大きい1600mAhタイプが望ましい。デジカメ導入の際はメモリカードに加え、充電式電池/充電器の費用も予算に組み込んでおくべきだ。

 COOLPIX950は単三電池4本で駆動。充電が間に合わなかったり旅先で電池がなくなって困ることがあるので多めに買った。FUJIFILMのニッケル水素電池HR-AA(1600mAh)4本パック(定価1,980円)を4セット購入、1,530円×4。公称500回充電可能。

自作の放電器(5KB)
放電用の電池ケース

 充電器は昔から使っているニカド電池用のもの(National BQ-300)。本当は各メーカー専用のニッケル水素用の充電器を使わなければいけないのだろうが、数千円と安くないのでこれで間に合わせている。

 充電式電池のメモリ効果を防ぐため、完全放電するための装置を製作した。といっても電池ケースと豆電球ソケットを買ってきてつないだだけ。構想1分、製作費190円(税別)。

ミニ三脚/ソフトケース(7KB)
Minetteシネ8段ハイデラックス

三脚

 銀塩カメラ機材のページで紹介しているものと同じ。Minetteシネ8段ハイデラックス。10年ぐらい前の銀塩時代、定価8,500円を5,000円ぐらいで買った。重さ580g、縮長25cm、伸長100cmとコンパクトで軽量だが、ミニの割にはしっかりしている。

 サイクリングのときセルフタイマーで自分を撮影するのが購入目的だった。銀塩時代は登板頻度が少なかったが、最近は出番が多い。はからずもデジカメにうってつけのサイズ。デジカメは軽くてブレやすく、顔に固定してホールドするのが難しいので、三脚はあった方がいい。


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