前のコラムへ 表紙へ もくじへ 次のコラムへ

電脳コラム 14

デスクトップで遊ぼう

2002年1月


『世捨て人の庵』

 新年を迎えて気分一新、パソコンのデスクトップを模様替えしてみてはどうか。

 デスクトップをいじるというと、すぐに壁紙をとっ替えひっ替えしたりスクリーンセーバーに凝ったり、あるいはアイコンのデザインを変えたりする向きが多いが、趣味としては単純で子供向き。知性ある大人がパソコンを使ってやることではない。

 壁紙は普段ウィンドウの下に隠れて作業中には見えないし、スクリーンセーバーはディスプレイを見ないときに表示するもの。どちらも凝っても仕方がない。スクリーンセーバーは一つあれば充分なので、OS付属のスクリーンセーバーの中で容量の小さいものを1つだけ残して全部削除した。オリジナルアイコンを作ると余計なメモリを食うのでいやだ。スクリーンセーバーや壁紙を見るために高価なパソコンを買ったのではない。

 もう少し大人向きでセンスを生かした遊び方がある。「画面のプロパティ」のデザインタブをいじって色や文字の大きさを変えるのである。このカスタマイズが最もパソコンの印象をがらっと変える。デザインセンスを発揮し、オリジナルカラーを工夫する余地があるのでなかなか面白い。

 それについては後述するとして、デスクトップで遊ぶ前にまずデスクトップ(机上)をキレイに片づけることから始めよう。机の上が散らかっていては作業能率も悪い。デスクトップ上にいらないアイコンがたくさんあるならメモリのムダ遣い。この際始末してしまおう。

 自分で作ったショートカットアイコンはもちろんだが、その他に「Internet Explorer」「The Microsoft Network」「ブリーフケース」「ネットワークコンピュータ」「受信トレイ」などWindowsが勝手に表示しているろくでもないアイコンがたくさんあるはずだから、使わないなら退治してしまおう。(*1)

(*1) 「ネットワークコンピュータ」「受信トレイ」アイコンを消すにはレジストリをいじる必要がある。

 うちのデスクトップはここ2年ぐらい下図のような状態である。ガラ〜ン。シンプルの極致。余計なものは机上に置かないという方針に徹した結果だ。ソフトもアプリもみなスタートメニューからキーボードで起動するので、机上にショートカットを置く必要がない。アイコンは「マイコンピュータ」「ごみ箱」の2つのみ。この2つもほとんど使わないのだが、消す方法がわからないので残してある。

14KB
ボクのデスクトップ

 壁紙のアイドル画像は…買ったときから貼りついていた。ウソ。TV画面からキャプチャーしたもの。知性ある大人の壁紙としてはやや難があるか。尚、壁紙の位置が上に寄っているのは、起動時にマウスカーソルが顔の真ん中に重なるのを防ぐためレジストリをいじって表示位置をずらしたから。

 デスクトップの背景は無地。Windows95には背景模様のサンプルがいくつか付属しているが、どれも品のないデザインでセンスのなさと言ったらない。最も壁紙にふさわしくない模様ばかり集めてある。あんなものを使うくらいなら無地にして色を自分で変えた方がいい。

 デスクトップの左下にポツンと「あ」とあるのはもちろんIMEのツールバー。不要な情報はすべて非表示とした結果、日本語入力モード表示だけ残った。現在の入力モードが「かな」かアルファベットかがわかれば充分。それ以外の機能は「あ」を右クリックすれば出るので常に表示しておく必要はない。ツールバーをあえてタスクトレイから出しているのはこの位置の方が確認しやすいから。

 タスクトレイ(タスクバーの右部分)のアイコンも整理し、不要な常駐ソフトは解除する。ちなみにボクが常駐ソフトとして使っているのは親指シフト変換ソフト、キーカスタマイズソフト、クリップボード履歴ソフト、画面スクロールソフト(右ドラッグで画面スクロールできるもの)、以上4つ、すべてオンラインソフト。

 余談だが、デスクトップがすっきりすると、ここを作業場として、ファイルの一時置き場として使うことができる。多くのアプリケーションはファイルを開いたり保存したりする場合、デフォルトでデスクトップにアクセスする。時々ファイルの保存場所を記憶しないまぬけなソフトがあって(Windows95付属のペイントなど)、いちいち保存場所などを指定するのがめんどくさい。デスクトップを一時置き場として使えば、保管場所を指定する手間が省けるので便利。作業が終わったら机上のファイルを全部片づけ、しかるべきフォルダに移動する。尚、デスクトップは作業中隠れていてアクセスしにくいので、別途エクスプローラでデスクトップフォルダを開いておくと使いやすい。


 さて、ここからは「画面のプロパティ」のデザインタブ(*2)でパソコン画面の色や文字の大きさを変えてみよう。デスクトップ、タイトルバー、ウィンドウの背景、選択項目など、パソコンに表示されるすべての部品の色を変えることができる。パソコンの印象がおもしろいほどがらがら変わるので、やり始めるとハマル。壁紙やスクリーンセーバーに凝る人は多いが、画面の色のカスタマイズに凝る人が少ないのは不思議だ。

(*2) スタートボタン>設定>コントロール パネル>画面>デザインタブ。

 Windows95にはあらかじめ色の組み合わせパターンがいくつか登録されているが、これがまたちぐはぐな色づかいでセンスがまるでない。自分で好みのオリジナルな色を工夫すべきだ。カラーピッカーで色を拾うことになるが、慣れないとなかなか思い通りの色が出ない。カラーピッカーは上の方が原色、下にいくほど彩度の低い地味な色になっている。ピッカーではいい色だと思っても、実際に画面に反映すると派手に見えることが多い。面積の広い部分ほど派手さが気になる。色決めのコツとしては、なるべくシックな色を選ぶ(ピッカーの下の方から選ぶ)こと。なるべく同系色で揃えること。好みや性格がもろに出るし、色のセンスが問われるので結構むずかしい。

 フォントのサイズやタイプ、スクロールバーやボタンの大きさなども変えられる。ボクのようにディスプレイから離れて使う人は大きめのフォントにする。文字を大きくして離れて使う方が目のためにもよい。(「ディスプレイの詳細」タブでもフォントの大きさを選べる。)

41KB
自作の色パターン

 ないセンスをふり絞っていくつか色のパターンを作ったことがあるので参考にしてほしい(上図)。季節によって、あるいは時間、気分、部屋の明るさなどによって色を変えるのも悪くない。一番右のダークグレーは部屋の明かりを消して使うときにまぶしくないよう暗くしてある。スライドを映写しながらポジフィルムの情報を入力するために作った。もちろん使用するソフトの色も変える必要があるが。

 尚、デザインで遊ぶにはしょっちゅう画面のプロパティを開くので、ショートカットを作っておくと便利。あらかじめ開くタブを指定しておくと一発でデザインタブが開く。(*3)

(*3) ショートカットアイコンのプロパティの「リンク先」欄で、開くタブの番号(0、1、2、…)をオプション指定できる。
 C:\WINDOWS\CONTROL.EXE Desk.cpl,画面,2
で画面のプロパティの3番目のタブ(デザインタブ)が開く。

 好みの画面ができ上がったら、名前を付けて設定を登録しておこう。暇を見て何パターンか作っておくとよい。

このコラムはWindows95を前提に書かれています。

前のコラムへ 表紙へ もくじへ 次のコラムへ
Copyright(C)2002. AZMA(あずま工房)
inserted by FC2 system